旅日記

旅の記録とか。本とか自分。日本はまだまだ素敵で溢れてる

夜行

 

 

こんにちは、こんばんは、今日もお疲れ様です。

 

今日は本の独り言です。

最近読了したのが森見登美彦さんの「夜行

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旅行気分になれると聞いたので読んでみました。

森見さんの本は初めて読んだんですが、感想は「文は読みやすい、分かりやすい、表現が詳しくてイメージしやすい」という感じです。

304ページとやや厚みがありますが、5段落構成になっているので割とサクサク読めます。というか2段落入ったくらいから止まんなくてゴクゴク読んだ感じです(笑)

 

尾道奥飛騨天竜峡津軽、鞍馬

 

この5か所が舞台になるのですが、私は偶然にも昨年尾道に訪れていたので実際に想像しやすかったです。

(この話を次の記事にしようと思ってます。)

文章の再現性がとても高くて読みながらも恍惚としてしまいました。

まるでそこにいるかのような物語の没入感。

 

尾道は瀬戸内海に面した広島県の町だ。

改札を抜けて駅前の広場を通りすぎると、陽光にきらめく海があって、対岸の向島にある造船所のクレーンや行き交う船の姿が見える。

この2文、めっちゃくちゃそのままです。ほんまそれ!って感じです(笑)

実際に1か所でも行ったことがある方は絶対読んでみてください。

 

あと、京都市内の描写も多くあるので京都好きな方にもおすすめです!

 

物語は岸田道生という画家が描いた「夜行」という銅版画にまつわる4人の旅物語です。

どの旅先にもこの銅版画に出会っています。

旅先で出会った銅版画に魅せられた人々は同行していた仲間を差し置いてまで現地で「夜行」を追いかけます。

そして自分自身と表裏一体の「夜行」と出会い不思議な体験をしていく。

 

怪談×青春×ファンタジー とありますがほんとに素晴らしく調和されている一冊。

時々くる怪談というかじわっとホラー要素も堪らなくアクセント。

 

失踪したとされている長谷川さんも、近くに匂わせながら手の届くところまでは近づいてこず絶妙な存在感を登場人物の心に落としています。まるで闇のように、ある時は光のように。

 

私も舞台に出てくる4か所に行ってみたくなりました。

特に気になるのは津軽かなぁ。

 

そして作中では桜も出てきます。春のお供に是非いかがでしょうか♪

 

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