旅日記

旅の記録とか。本とか自分。日本はまだまだ素敵で溢れてる

食堂かたつむり

 

 

こんにちは、こんばんは。今日もお疲れ様です。

 

今日は久しぶりに読書系のお話でも…。

 

 

食堂かたつむり」 小川糸さん

「レインコートを着た犬」 吉田篤弘さん

 

を今は並行して読んでいってます。

 

まず、食堂かたつむりの方はと言いますと今138/288ページなのでちょうど半分くらいですかね。

 

 

───トルコ料理店でのアルバイトを終えて家に戻ると、部屋の中がからっぽになっていた。もぬけの殻だった。テレビも洗濯機も冷蔵庫も、蛍光灯もカーテンも玄関マットも、あらゆるものが消えている────

 

 

という冒頭からジェットコースターって感じで入っていきます。文中に書いている「からっぽ」は本当ーに空っぽの状態を意味しています。

インド人と同棲していた部屋が相手ごと消えてなくなっているんです。

一晩で家具家財とか持ち出すって相当なエネルギーですよね。もはや夜逃げ状態(笑)

 

そんな中たった一つだけ、相手が残して(忘れて?)いったものがありました。

ぬか床の壺だったのです。

 

主人公はその壺一つだけを大事に抱きかかえ、夜の高速バスに乗って山奥の実家へと身を置きます。

 

バスを降りて主人公はコンビニである買い物をします。マジックと単語帳。

単語帳には、「おはようございます」「はじめまして」などを書き込んでいる様子。

 

精神的なショックから声が出ない状態になっていたようです。

それでも主人公は驚いているものの、悲壮的にならずに現実を素直に受け止め、更に

 

────それにもう誰とも話したくない、と思っていたからちょうどいい────

 

なんて考えにまでなっています。自分以外のすべてを喪失してきたとは思えない心持ち。でも割と好きです。

 

また声が出なくなった事を、

 

────自分の声が透明になっている、ということを────

 

と、表現していてなんか好きでした。(突然の告白。笑)

 

 

そんな環境になりながらも食堂を開店するところまでこぎつけます。

主人公の食材や料理に対しての愛がごくごく伝わってきます。

 

 

────私は洗い立ての手のひらで、それらの食材にそおっと触れた。そして、生まれたばかりのちいさな命を慈しむように、ひとつひとつ、両手で持ち上げては顔の近くまで抱き寄せて、目を閉じたまま数秒間、食材たちと言葉を交わす────

 

 

どーーーですかこれ…っ!!

いや、愛溢れすぎて滝です。

私も料理は好きだったりするので、食材たちと会話を交わすって表現めっちゃくちゃ分かります。でも、抱き寄せてまではしないですね(笑)参りました(笑)

 

 

半分読んで純粋な感想は、読んでいてお腹がすく位料理の描写が上手なのと、あまりにとんとん拍子で話が進んでいてちょっと眩しいストーリーだな。という感じです。どうなっていくのか後半楽しみですね。

確か映画かなんかありましたよね?読み終わったらそっちにスライドですねぇ。

 

 

吉田さんの本も紹介しようと思っていたけど思ったより語ってしまった(笑)

 

次にします。

 

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